◉なぜリスクラボは 「クレーム対応」ではなく、「クレーマー対応」と呼ぶのか?

◉なぜリスクラボは 「クレーム対応」ではなく、「クレーマー対応」と呼ぶのか?

 

 さて、今日から「クレーマー対応」への様々な対応策やノウハウなどをここに書いてまいります。

 

第1回目は、なぜ「クレーマー対応」と呼ぶのかというテーマです。

ここは長年私がこだわってきたところでもありますし、多くの事例に対応してきて最終的に行き着いた考え方なので、まず初めにお話をしていきたいと思います。

 

 世の中のこの対応への呼び方は一般的に「クレーム対応」といいますが、このクレームというのはクレームという事象そのもののことをを指します。

したがって、商品が壊れているとか出された料理に異物が入っていたとか、クレームそのもののことを言います。

したがって、「クレーム対応」とは、そのクレーム自体に対応するという意味合いがあります。

 

 しかしながら、私たちはクレームそのものに対応しているわけではありません。

苦情やクレームを言いに来られたお客様への対応をしているのですから、「クレーマー」つまり人そのものに焦点を当てなければならないということです。

少し深掘りをしてまいりましょう。

 

 クレームの発生する本質は、クレームが発生するような原因、例えば買った掃除機が動かないなどから発生しますが、すでにその時点で「壊れた掃除機」からそれを買ってきた人が不満や苦情の気持ちを持ち、人の悲しみや怒りや困ったという感情面に移行したところからクレームが発生します。

まさか、掃除機がクレームを言うわけありませんよね。

 「クレーム対応」とは、その壊れた掃除機を直すことであり、そうすればそのクレームは解消することにつながります・・・。

 

 しかし、そうでしょうか?

違いますよね。そこには大事なお客様の「困った、どうしよう。重い掃除機を抱えて家まで運んできたのに壊れて動かないとは、一体どうなっているんだ! こんな壊れた掃除機を渡しやがって!」とだんだん怒りがこみ上げてきて、エスカレートしていきますよね。もはや掃除機が直ることだけではなく、重いものを運んだのにという感情も付随してくるのです。

 

 そうです。もうお分かりになったと思います。

なぜ「クレーマー対応」と呼ぶのかは、クレームの処理や対応ではなく「クレームを感じているお客様の感情への対応」をするからなのです。

ましてやお客様の心を排除している「クレーム処理」とは絶対に使ってはならない言葉だと思います。

 

 このように、「クレーマー対応」という言葉を会社または店舗で日常使うことは、お客様の心の中にある感情に向き合っているのだ、ということが自ずと意識され浸透していくことを意図しているのです。

 

 クレーマー対応はそのお客様の気持ちによって対応が異なるので、たとえ原因が同じクレームであっても対応の仕方はかなり異なってきます。

ですので、お客様の感情面に焦点を当てることにより、格段にクレーマー対応のレベルが上がってるのです。

 

 リスクラボでは、今後はこのような解決への大事な視点をみなさまにお伝えして、世の中のクレームやトラブルをもめずに解決していくことをお手伝いしていきたいと思っています。

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